アメリカで脊椎外科医になるにはコネが必要?!

論文ネタ

こんにちはー!
「なりたいと 思った時から せぼね外科」
会心の一句が詠めて、ご満悦のドクターコンちゃんです!

今回は、アメリカで脊椎外科医になるためにはどうすればいいか、
みたいな論文の話です。

さて、日本の医師は、
初期研修を終わってから、
通常、自分の好きな科を自分で選択します。

さらにその科の中から、
専門分野のスペシャリストになりたければ、
自分で希望してその道に進みます。

ボクで言うと、まず整形外科になって、
それから脊椎の専門に進んだということです。

国も病院も、
「〇〇科になっていいのは〇人まで!」
という制限を特に設けていないので、
基本的にはなりたい専門家への道に進めます。

ただ、アメリカでは、各病院で、
「今年の脊椎外科研修の募集人数は2人!」
というように人数制限があります。

当然、人気の科(大抵高給取り)は競争倍率が高くなります。

かくいう脊椎外科は、
アメリカの中でもトップクラスの競争倍率です(エッヘン)
(⇒ 日本では威張れませんが(´・ω・`)

と思ったら、こんな論文が出てました。

Factors Considered in Ranking Spine Surgery Fellowship Applicants: A Survey of Program Directors.1)
(脊椎外科研修の応募者をランク付けするのに考慮される因子:研修管理者への聞き込み調査)

これまでに、整形外科の中でも、
『手の外科』と『スポーツ整形』の分野では、
こういった研究が出ていたようです。

ちなみに、『手の外科』の研修に受かるのに、
最も重視されていたのは、

「Integrity(高潔さ)」(こえ~)

そして、『スポーツ整形』で重視されていたのは、

「Interview(面接)」(絶対オニ面接官だわ)

これまで脊椎外科ではこういう調査がなかったそうです。

というわけで、この論文著者は、
アメリカの脊椎外科の研修責任者多数にEメールで質問し、回答を得ました。

結論いきます。

最も重視されているのは、

  1. 面接 (interview)
  2. 推薦文 (letters of recommendation)
  3. 応募者や推薦者との個人的つながり (personal connections with the applicant and/or letter writers)

3って、いわゆるコネじゃね?

2も、結局は推薦文書いた人と、
研修責任者が仲良しかどうかが大事っぽいような・・・

コネじゃん。

1の面接は、ヘンな人を振るい落とすためなのかな。

そもそも、面接まで取り付けるのに、
研修責任者と仲良しの医師に推薦文書いてもらうのが大事なのでは・・・

やっぱコネじゃん。

そもそも英語で、
connections(コネクション)って書いてあるしね。

コネと訳して間違いではない。

ちなみにワースト3の項目(重要度が低い項目)は、低い順に、

  1. 課外活動
  2. 地理的近さ(応募者の住居が研修施設のある町に近いか)
  3. 応募者の医学部での評判

論文著者は、この調査が、
競争率の高い脊椎外科領域で、
ベストなポジションを勝ち得るために、
研修期間中に役立つだろう、と締めくくっております。

それって、研修医に、
「今のうちにコネ作っとけよ」って言ってる?

これって、まさか皮肉?

アメリカでは、
べらぼうな高給取りでジェラシーの対象である脊椎外科医に対する、

学術論文を使った、

皮肉ですかい?
(ちなみに日本では決して高給取りではない)

ああ、日本で脊椎外科になれてよかった、
と胸を撫でおろしたドクターコンちゃんでした。

ほっと一息ついたところで、
最後まで読んでくださって、
(媚びを売る目で)ありがとうございましたーーー!!!

参考文献:
1)Factors Considered in Ranking Spine Surgery Fellowship Applicants: A Survey of Program Directors.
Bernatz JT et al.Spine (Phila Pa 1976). 2021 Jul 1;46(13):882-885

【英語論文ネタ】アメリカで脊椎外科医になるにはコネが必要?!

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