どーもこんにちは!
ドクターコンちゃんです!
以前『ヤバい経済学』って本をレビューしました。
大変面白かったたため、
続編がKindle unlimitedで読み放題になるのを待っていたのですが
いつまでも読み放題にならないので業を煮やして購入しました(^^;
(2010年の本なのに・・・!
やっぱりホントに読みたい本はなかなか読み放題にならない・・・)
さて、1作目同様、社会のいろんな事柄を
経済学的アプローチで切り込み
世間一般の人の思い込みを覆すという内容になっております。
ぜひご一読いただきたいです。
個人的には
地球温暖化を人為的に解決するアイデアについての頁がなかなか興味をそそられましたが
それとは別に病院ネタがあったので紹介します。
著者たちは、アメリカの病院のER(救急救命室)で
担当する医師によって救命率に差があるかどうかを調べております。
(当然、医師の実名は伏せているワケですが・・・
ボクらにとってはなかなかコワイ調査です(^^;)
ある年に、ERで最高の医師に当たった患者が12か月以内に亡くなる確率は
平均より10%近く低いんだそうです(+_+)
で、そういう最高の医者ってどんな医者かについても調査結果が書かれています(;゚Д゚)
この本によると、
すばらしい医者は
ランキングの高い大学の医学部に通い、
一流病院で研修医を務めている。
・
・
・
・・・ん?
なんかあまり見たくないフレーズが目に入ってきた気がしますが・・・
『学歴なんてカンケーない』
を人生の指針としてきた自分にとって
あまりにも残酷な現実のメスを突きつけられた気がします・・・
まあ、医者である自分はデータを重視しますんで
事実は事実と受け止めます( ノД`)
ただ、本ではその後、
どれだけ経験を積んでいるかも重要だ
と続きますので、この点については至極納得です。
(と同時に至極安堵。)
医者は勉強も大事ですが、場数を踏まないと
教科書的でない症例に対して
迅速な判断ができるようになりませんからね。
あと、医者はコミュニケーション能力がとても重要ですが、
これはテストでいい点を取るのとは別の才能が必要ですし
経験によってもこの能力は培われます。
この点、学歴だけではなんともならないこともありますからね。
(負け惜しみじゃないっすよ( `ー´)ノ)
さらにさらに、この本では
ERの女医さんは、
男の医者より優れた実績を出している
とあります。
過去にも、女医さんが担当した患者の方が
死亡率が低いという研究結果があります。
こういった結果の理由として
一般的に女性の方がコミュニケーション能力が高い点が
正しい診断につながるからではと指摘されています。
女医さんの方が話を聞いてくれて
患者満足度が高いというのはさもありなんと思っていましたが、
死亡率にまで影響を及ぼすとなると
ボクら男性医師には耳が痛い話です。(´・ω・`)
一般的に女性の方が
医者に向いているという事でしょうか・・・?
こういったデータを感情的に否定することなく
しっかり受け止めて向上心に変える気持ちが
我々オトコには必要なのであります。
ちなみにこの本では
同僚がその医者を高く評価しているかどうかは
死亡率を下げることに関係なかったそうです。
同業者の評判というのも当てになりませんな。
それを言うと、
医者が医者を選出する『Best Doctors』なるものがありますが
これも当てになるのかどうか(ゴニョゴニョ)
(誰かに殴られそうなので口ごもる)
前作の『ヤバい経済学』でも思いましたが、
ホントこういう経済学者さんたちに
忖度なしで医療データを分析してもらえば
ずっと医療は良くなるのに。
と、研究嫌いの医師がぼやきましたとさ。
最後まで読んでくださって
超ヤバいくらいありがとうございました~!!!
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