「寿退社」の意味を知らない高校生・・・もうこの際、「長寿退社」略して「寿退社」としては。

医者雑談

こんにちは!
ドクターコンちゃんです!

最近ツイッターで話題になった話のようですが、
塾講師が高校生に「寿退社」の意味を聞いたら
定年まで働いて退社することと答えたそうです。

なるほど最近の若い子はウマいこと言うなとも思いましたが、
本当にもともとの寿退社の意味を知らないそうです。

確かに女性が結婚、出産しても仕事を続けるという風潮は
最近では当たり前になっており、
むしろ結婚を機に辞めるのがフツーだなどとオジサンが宣った日には
間違いなくセクハラ、パワハラと言われますね(^^;)

昔は男性医師と結婚して寿退社する看護婦さんも多かった?

医者の世界ではどうかと言うと
一昔前は医者といえば男だらけだったので、
病院で女性と言えば専ら看護師さんでした。
(だから昔は看護婦さんと呼ばれてましたよね)

その頃は医者と看護婦さんとのカップルがたくさんいて
(今でも多いか?)
結婚を機に看護婦さんが退職することも多かったと思われます。

実際、看護師の仕事は激務で夜勤もあるし
職場によっては勤務時間が日によってバラバラで
フルタイムで働こうと思うと
家庭との両立が難しいこともあります。

それに加えて医者は病院に住んでいるかのような
ブラックな働き方が常識でしたので
家事・育児に参加しない男性医師が多かったでしょう。

結局、他のサラリーマンの方々と同様、
男性医師は家に帰らず外で働き、
看護婦さんは結婚を機に寿退社して
家庭の仕事を主に行うパターンが多かったかと。

でも最近は男性医師も家事・育児を手伝う人が増えて、
結婚、出産を経て仕事に復帰する看護師さんもよくおられます。

女医さんの寿退社は聞いたことない

近年、女性医師が多くなりました。

これまで女医さんが寿退社するなんて話は
聞いたことがありません。

医者はライセンス業ですので男も女も関係なく、
一人の人員として同じ仕事が期待されています。

そのため本人も周囲も
結婚を機にやめるという考えにはなりにくいのかなと。

医者不足な病院も多く、
出産後も働き方によっては仕事を続けやすいです。

そもそも女性が働き続ける時代になってきたからこそ
手に職をつけたい女性が増えて
女医さんの数も増えてきたのかもしれませんが。

とはいえキャリアを諦める女医さんは多い

ただし、キャリアを積みたい女医さんにとっては
出産、育児で仕事をセーブせざるを得ない時期は
やはりネックになります。

ボクの周囲には
男医と結婚した女医さんが多いですが、
前述のように、これまで医者の世界はブラック労働が常態化してましたので
どちらかが、またはどちらもキャリア形成を少し犠牲にして
家の仕事を請け負わないと
家庭が回って行きません。

そういう点ではボクも奥さん(女医)に
負い目を感じる部分もあり、
いつも感謝しております。

(ちらちら後ろを振り返り、奥さん(女医)にパソコンの画面を見せる)

日本は世界的に見て
あらゆる業界で女性参画のための環境づくりが遅れていますが
医療界もその一つかと。

今後は医療界も他の職種と同じように
ライフワークバランスを重視した働き方に変化していきそうな風潮ですので
男性医師も女医さんも等しく家事育児を行える環境になれば
状況はもっと好転するかもしれません。

もうこの際、寿退社は長寿退社にすれば

結婚=退職という「寿退社」はもはや死語

少子高齢化の日本においては
女性が働き続けるのが社会的要請になり
その環境も整えられつつあります。

女性が結婚後も働くのが当たり前になっているので
高校生がかつての「寿退社」を知らなくても当然です。

むしろ現代では非常識な言葉として
死語になっていくでしょうし
社会的にはそれでよいと思います。

結婚と同時に女性が退職するのはもう古い。

定年退職=寿退社とするのももう古い?

高校生が言うように、
寿退社は定年退職のこととして
新しく定義してもよいのでは。

いや、もはや世界的には
定年制すら年齢差別だとして排除の方向のようです。

ということは定年退職という言葉すら
死語になるかもしれません。

やはり少子高齢化の影響で
女性参画の次は
高齢者にも働き続けてもらうのが社会の要請になりつつあります。

高齢になってまで働くのはツラい・・・とボクも思いますが、
特に先進国では健康寿命を延ばすために
老化予防研究が進んでいます。

認知症や筋力の低下といった
これまでは年のせいと言われていた状態も
医学的に治療できるようになる可能性があります。

現在は頭を使う習慣や運動習慣など
自助努力で認知機能、身体機能を長持ちさせようという研究、
社会的な取り組みがすでに行われていますが、
研究がさらに進めば
老化予防薬が一般化するかもしれません。

というコトは、認知機能や体力の低下で働けなくなる年齢が
かなり底上げされるのではと。

「長寿退社」略して「寿退社」はどうでしょう?

前述のように今後は、定年制もなくなり、
働ける年齢が上がっていく可能性が高いと思います。

もうこの際、
超高齢になって、もうホントに働けなくなったら退職するという
長寿退社」略して「寿退社」としても良いかと思います。

昔から長生きされた人を
喜寿、傘寿、米寿などと「寿」の字で祝っているワケですから。

でも自分の身に置き換えてみると、
「寿」の字が与えられるまで働ける自信があるかかと言うと・・・(^^;)

働き続けるか引退するか、自由に選べるのがベスト

女性であれ高齢者であれ
結婚や年齢を理由に、
働ける・働きたいのに働かせないという世の中は終わろうとしています。

ただ、必ずしも働き続けたい人ばかりではないと思うので
退職して趣味などの時間を増やすというのも
理想的な生き方です。

(ボクも一回退職して趣味三昧をしてみたい(^^;))

重要な点は
働き続けるか、辞めるかが
個人の意思に委ねられることだと思います。

生き方を選択する自由は
幸せの源泉ですから。

ただ、辞める自由の確保には
結局金銭的問題が解決されなければなりません。

国民年金やベーシックインカムなど
公的補助システムの議論については
そちらの専門家にお任せしますが、
個人レベルでは
健全な金融教育、
健全な健康教育を
国民は積極的に受けなければいけないかと。

選択肢を増やすためにはお金も大事、
でも結局最後は働くにせよ遊ぶにせよ
健康が一番大事ですから。

未来のことは分かりませんが、
元気に働き続ける選択肢が与えられるように
健康に気を使っていきたいものです。

目指せ!長寿代謝退社!

最後まで読んでくださって、
ありがとうございました~!!!

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