医師免許が最後のプラチナライセンスと言われるワケ ~やる気ないヤツほど免許のプラチナ度は高い

医者雑談

こんにちは!
ドクターコンちゃんです!

近年、医師免許は最後のプラチナライセンスと言われるようです。

自分的にはそんなにプラチナ感を感じたことはないですが、
そう言われるワケについて少し調べてみて
個人的にも考えてみました。

かつての3大プラチナライセンス 医師・弁護士・公認会計士

世の中にライセンス業は数多くあれど
特に狭き門と言われるのが
医師、弁護士、公認会計士でしょう。

結局これらがプラチナライセンスと言われてきたのは
国によって人数が制限されているため競争が起きにくく
ライセンスさえ持っていれば
それなりに高給取りになれるから、というコトでしょう。

ボクは弁護士、公認会計士の試験を受けたことも
そのための勉強をしたこともありませんので、
その合格の難しさについてはあまりよく知りません。

高校生くらいの時は、医者になるよりも
弁護士になるための司法試験に受かる方が大変だと認識しておりました。
(公認会計士については存在すら知りませんでした。スミマセン)

知り合いから、
東大には受かっても弁護士にはなれなかったという人の話を聞いていたので
こりゃ相当なモンだ、オレにはとても無理だと
最初から諦めていたトコロもあります。

だから医学部に入ったってワケではありませんよ(^^;)

弁護士は数が増え年収も下がった

最近は以前よりも弁護士になるための敷居が下がり
弁護士の数が増えているようですね。

2001年頃までは司法試験の合格率はたったの3%だったのに、
2002年から新しい司法試験が導入され、
近年の合格率は30%程度とのことです。
(なんと10倍!)

これは国が、弁護士、裁判官、検察などの法律の専門家を増やそうとしている表れです。

ただし人数が増えたせいで
以前よりも仕事が減り
平均給与が下がっているようです。

国の思惑で人数が増えたためライバルも増え、
ライセンスを持っていれば高給でいられるという
プラチナ度が下がったワケですね。

要は競争原理が働くようになったということです。

ただ、診療報酬が国に定められた医者と違って
弁護士費用は弁護士側が設定できるので
事務所を構えれば資本主義の原則通り、
青天井の年収も狙えますよね。

公認会計士も一時期人数過多になった

公認会計士については
2005年度までは合格率10%未満であったのが
国が人数を増やそうとしたため2006年度から新試験制度に変更、
2007年度には合格率20%近くまで上昇しました。

弁護士同様に人数が増加したものの、
リーマンショックによる景気落ち込みで需要が減り
公認会計士余りが生じたようです。

まさにプラチナ度の爆下がりですね。

そういう経緯もあって結局その後、
合格率10%程度に落ち着いています。

現在は公認会計士は需要に比べて不足しており引く手あまたで
プラチナ度がやや戻っているそうです。

経済界での仕事ですから
収入は景気の動向に左右されますが
やはり資本主義の競争原理が働きますよね。

公認会計士も事務所を構えたり
起業家と組んでビジネスを立ち上げたりすれば
医者と違って青天井の成功が望めそうですね。

医師はプラチナライセンスなのか?

医師の人数は急激に増えていないから、辛うじてプラチナ?

弁護士、公認会計士ともに
国によって人数が少なく設定されていた時代は
プラチナライセンスだったわけです。

医師についても、毎年何人くらいが医師になるかは国が決めています。

医療は重要な社会インフラの一つなので
毎年の患者数推移に合わせて医師数をコントロールしないといけません。

医師が少なすぎては医療システムが崩壊しますし
逆に多すぎると、食うに困った多くのトンデモ医が
自由診療のアヤシイ治療をたくさん提供し始めます。
(現在も少数のそういう医師はいますが(^^;))

ただ弁護士、公認会計士と違って
これまでは急激に医者の数を増やすような
国の政策はありませんでした。

いまだ人数が規制されているので
最後のプラチナライセンスと言われるわけですね。

やる気がない医師ほどプラチナ度は高くなる

他二つのライセンスと違って診療報酬は国が決めています。

これは日本が世界に誇る
安価で質の高い医療を全国民に届けるための
国民皆保険によるものなので
当然と言えば当然です。

医師が自分で診療報酬を設定できる自由診療もありますが、
アメリカみたいにほとんどが自由診療になると
社会としては問題が生じるので
現状はこれで良いと思います。

社会インフラという性質上、
資本主義的ではなく
共産主義的なサービス提供システムということですね。

ただ共産主義的ということは
あくせく人一倍働いて、患者さんにより良い医療を届けようと努力している医師と、
手を抜いて、楽に稼ぎたい医師との間で、
収入格差が生まれません。

ライセンスを持っていれば
超有名な医学部教授が執刀するオペも
研修医あがりの若手医師が執刀するオペも
同じ診療報酬です。

つまり、
ライセンスさえ持っていれば
実力もなく、たいした努力もしない医者でも
同等の(または同等以上の)収入が得られる、
だからこそのプラチナライセンスなのです!

国の施策の賜物で競合相手が増えませんから競争原理が働かず
働く場所や内容にこだわらなければ必ず働き口はあり
それなりの収入が約束されます。

多くの病院では
働きまくっても、やる気搾取されるだけで報酬アップにつながらないことが多く
やる気のないヤツほど、働かないヤツほど労働対価が高くなるので
ライセンスのプラチナ度は高くなります!

(書いててどうかと思い始めましたわ・・・あ~あ。)

すごくやる気がある人は、弁護士、公認会計士のほうがいいのでは?

もちろんやる気のある医者は
自分でクリニックや病院を立ち上げますが、
科によっては、弁護士、公認会計士と違って
レントゲン、MRIなどの検査機器だけでも
設備投資が莫大になります。

弁護士、公認会計士は
資料などは必要でしょうケド
開業するにしても身一つでいいですよね。

また医者の場合、
保険診療は国によって診療報酬が定められているので
収益を上げるためには
すごくたくさんの患者さんを診て
すごくたくさんの時間働かなくてはなりません。

今後、少子高齢化によりますます税収は減り
国としては医療に出せるお金も減っていきます。

実際に昔の開業医と比べて
最近開業する医者は
うまみが減っているようです。
(クリニックが増えすぎたというのもあるようですが)

さらに日本の人口は減少していくので
将来的な医者余りが予測されています。

つまりどんどん医師免許のプラチナ度は下がっていき、
多少は競争社会になっていくかもです。

ちなみに美容外科などの自由診療ばかりやれば
通常のサービス業同様、資本主義の中に入りますが、
他の医者からは「アイツはまともな医者ではない」
と白い目で見られがちです。
(このような偏見が横行すのは嫉妬心のせいもあるでしょうが、
自由診療を行う医師の中に倫理観の欠如した人も目立つからでしょう)

ということで、
今後、経済的成功を収めたいという野望がある若者は
弁護士、公認会計士の方が有利かもしれません。

前述のように医者がお金儲けに走ると
同業者からの批判の的になりますしね。

弁護士、公認会計士なら人気が出てお金儲けしても
当たり前の結果と称賛されるでしょう。

ただ、競争社会で必死に頑張りたくはない、
ほどほどに働いてそれなりにお金をもらいたい、
といった考えの人にとっては
現時点においては
やはり医師はプラチナライセンスなんでしょう。

まとめ

純粋な競争原理が働かず
たいした実力も努力もなくても淘汰されにくいという点で
医師は最後のプラチナライセンスなワケです。

ちなみに医者になるためには
大学医学部を卒業しなければ
受験資格すらありません。

そして医師国家試験の合格率は
だいたい90%程度となっており、
つまり医学部入ればほとんど受かります。

その代わり国によって医学部定員数が決められており
大学入学時点での競争倍率が高くなります。

大学に入っちまえばこっちのもんという点でも
他二つのライセンスとは異なりますね。

ただ、将来的には医療費に割ける国家予算も減り
人口減少による医師余りも起きるので
大学入試の時点で未来が固定されてしまうのも
これから医学部に入る人達にとっては心配ですね。

医者は医者しかできないので、つぶしがききませんからね。

そんな不透明な未来を反映してか、
最近は医師免許を取ってからも
ビジネスに打って出る若者が増えているようで
働き方に柔軟性があって良いなあと思います。

いよいよ医師免許のプラチナ度が下がり
医者も胡坐をかいてはいられない戦国時代到来かと、
若干ドキドキハラハラもいたします。

競争社会の本当の厳しさを知らない立場のワタクシが
自分だけはやる気がある方に違いないという
曖昧な自負でもって書いてみました(^^;)

最後まで読んでくださって、
ありがとうございました~!!!

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